歳をとると、口が臭くなります。この臭いの原因の一つが「口腔内細菌叢」の変化です。歯周炎の原因ともなる悪玉菌の増加です。日本人の40歳以上の人の大半が感染しています。
代表的な細菌は、ポルフィロモナス属のジンジバリス菌です。タンネレラ・フォーサイシア、トレポネーマ・デンディコラなどとともに、最重要・歯周病原細菌とされています。(属名のポルフィモナスは血液寒天培地のコロニーがポリフィリン色素により黒色になることに由来し、ジンジバリスは歯肉の英語名ジンジバに由来しています。)
偏性嫌気性菌は酸素がある環境で生育できません。その為、糖を栄養源として利用できない特徴があります。それに代わって、タンパク質を分解して栄養源としています。その分解酵素がプロテアーゼです。
ジンジバリス菌の出す「ジンジパイン」(プロテアーゼ)は、システィンプロテアーゼに属するタンパク質分解酵素です。アルギニン残基とリシン残基のC端末から加水分解します。
歯周病原細菌による慢性歯周炎は、動脈硬化や脳血管疾患、関節リューマチ、脂肪肝などとも関連があり、研究が進められています。
歯肉上皮細胞の炎症は、ウィルスや細菌などの防御を緩くしてしまいます。
口腔内でのジンジバリス菌が多いと、新型コロナウィルス感染に非常に無防備な状態になってしまうのです。
これに対応するのには、佐〇製薬から販売されている「ア〇〇歯磨き」と「ア〇〇うがい薬」が効果的です。
成分の「ラタニアチンキ」「ミルラチンキ」「カミツレチンキ」がジンジバリス菌の働きを抑え、ジンジパイン(プロテアーゼ)の分泌を抑制して、新型コロナウィルスからの感染防御に有効に働きます。