自然循環型社会の創生を目指して グリーンキーパー様の痒いところに手が届くサービスを

戸塚カントリー倶楽部様

健康な土壌に育つ良質なグリーンで、日本一のゴルフコースを目指す

戸塚カントリー倶楽部
コースキーパー 熊本康宏 氏

user04-2歴史ある名門ゴルフコースとして、つとに名高い『戸塚カントリー倶楽部』。東西に36ホールを備え、西コースでは数多くのトーナメントが繰り広げられている。第38回日本女子オープンゴルフ(2005年)では宮里藍プロの優勝で注目を集め、また2008年から2012年まで開催されたキャノンオープンゴルフのコースとしてもよく知られる存在だ。総勢37名のスタッフがコース管理にあたっているが、これを束ねるのがコースキーパーの熊本康宏氏だ。土壌の質の改善に取り組み、良質なグリーンコンディションを実現している。

健康な芝を作るには、まず土壌づくりから

user04-4戸塚カントリー倶楽部の西コースは全長7168ヤードの2グリーン、東コースは全長6730ヤードの1グリーン。それぞれに個性があると熊本氏は説明する。
「西コースのグリーンはペンA-1とペンクロス、東コースはペンクロスを使用しています。西はチャンピオンコース、東は幅広いプレーヤーのニーズを満たす戦略的なコース設計になっています。」
美しいグリーンを保つために、第一に心がけているのは土壌の質だという。

「良いターフコンディションを作るには芝をいかに健全に育成するかがポイントです。そして芝を健全に育成するためにはやはり土壌が健全でなければいけないんです。今、芝のメンテナンスの8割は土壌の質を良くすることに費やしていると言っても過言ではありません。」

こうした管理基準に至ったのは5年前の苦い経験があるという。ルートマットに悩まされたのだ。
「ソイルサンプラーをとって根部の土壌を洗浄しようとしても、根にがっちり絡みスポンジのようになっていて流れない。不透排水層を形成しており、これは大変だと思いました。まず、根をしっかりと張らせないことには、いくら目砂を入れたり、サッチを分解したりしても意味がない。土壌が良くなって健康な根を持たなければ、芝そのものに体力はつきません。すぐにいじけてしまう、ムリをさせられない芝になってしまいます。」
土壌を改善することを第一に考え、あらためて資材を検討し直していったという。
「まず自分自身がいろいろな角度から勉強して、現在の芝の状態にはどういう措置をとるのが効果的かということを考えて対策を検討していきました。そして従来使っていた資材から、土壌を健康にする資材へと徐々に切り替えていったのです。そのひとつが、【ドクター K-1】です。これは程ヶ谷カントリー倶楽部の中島さんに勧められたもので、月に1回程度散布しています。」
バイオビジネス普及会の【ドクターK-1】は温泉の土壌から抽出したミネラル成分「カンポー石」を配合し、病害や藻、苔、茸の発生しやすい土壌環境の改善を図る効果がある。
「3年ほど前からドクターK-1を使いだしたのですが、ほどなく藻が抑制されてきたのが実感できました。これは良い土壌づくりに効果的だと思い、現在でもずっと使い続けています。」

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猛暑は手巻き散水とアミノ酸投入で乗りきる

戸塚カントリークラブでは農薬の量もできるだけ抑えているという。
「できるだけ毒性の低いものをできるだけ少量使う、ということを心がけています。農薬や除草剤を使用しないで芝生をケアすることが理想ですが、現在ではまだ難しい状況です。しかし、その理想を目指したいと思っています。」
user04-6バイオビジネス普及会の製品は、ドクターK-1の他にも【ブンカイザー】と【リングアウト】を取り入れている。
「ブンカイザーはおもに春と秋に使用しています。気温が低く微生物があまり活性しない時期に、サッチの分解を促進させるのが目的です。エアレーションを行う際に入れるようにしています。製品技術は日進月歩ですから、バイオ製品のこれからにも期待しています。土壌に良いとわかれば今後も積極的に取り入れるつもりです。」
芝のメンテナンスは、季節や天候に左右されるだけに、状態を素早く見極め適切な判断を下すことはコースキーパーの重要な技量だ。
「朝の日課としては、グリーンのカット、カップ切り、バンカーならしなどを行いますが、これも天候次第です。雨の場合、降り方によってはグリーンを刈れない時もありますし、バンカーが水たまりになれば抜きに行かなくてはいけません。様々な傾向と対策のなかで、何が一番効果的に働くかを考えます。」

user04-7日々の天候への対策はもちろん、一年を通して美しいグリーンを保つためのメンテナンスは容易ではない。
「一年のうちでも夏はいちばん大変な時期ですね。特に水管理は大変です。やりすぎても少なすぎてもダメ。スプリンクラーでの散水は最小限にして、残りは手撒き散水で調整するようにしています。スプリンクラーだけだと、どうしてもムラができますから、均一な水分量を維持するには手撒きが欠かせないものとなります。」
凝ったコースであれば、それだけ散水にも手間がかかる。
「マウンドを造ったり、2段グリーンにしたり、そういった改造を行えば、手撒きじゃないと対応できなくなりますね。先日、グリーンの大改造を行ったカントリークラブの方と話をしたのですが、手撒きでしか対応できないホールが少なくとも2ホールある、とおっしゃっていましたね。お客様にとって醍醐味のあるコースになればなるほど、ケアの手間もかかるんです。」

user04-1季節ごとのケアは、年間で計画を立て、それに基づいて実行していくが、近年の夏の猛暑は予想を超えるものがあるという。
「2010年夏は記録的な暑さで、芝に壊滅的なダメージを受けたゴルフ場も多数ありました。この時の酷暑を教訓に、夏の管理についての考え方が変わってきたと思いますね。手間のかかる手撒き散水なんてとんでもない、というスタンスから、多少手間はかかってもそこは手を抜かないほうがいい、という風潮になってきていると感じます。
当カントリー倶楽部では、現在、夏には窒素散布を止め、アミノ酸・有機酸資材を入れています。植物は窒素からアミノ酸を作り出しますが、梅雨時や気温が高い真夏は光合成能力や窒素転換能力が低下しますので、直接アミノ酸や有機酸の形での資材投入することで芝の活性を呼び戻します。」
熊本氏は体力のある芝作りのためにはこうした、生化学的なプローチが非常に大切だという。

日本一のゴルフ場をめざした取り組み

日常の芝管理とは別に、トーナメントが開催される際は特別な芝対策を施す。

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「大体、トーナメント日の1カ月前から仕込みをしていくのですが、日常と一番違うのはグリーンの刈り込みですね。トーナメント前は朝だけではなく、夕方も刈り込みを入れます。朝夕刈り込むことで芝密度が上がり、芝も細くなり、ゴルフボールがきれいに転がるグリーンにできるんです。最後にスピードが落ちたときによれて転がるのではなく、スーッと滑らかに止まるようなグリーンを作り上げます。刈り込みの他には、転圧や散水で調整をしながら、出来るだけグリーンを平らに、面をきれいに作っていきます。」
自然と向き合いながらの仕事だけに思惑どおりにいかないこともあるが、この仕事に生きがいを感じるという熊本氏。
「半年ほどゴルフ場の仕事から離れたことがあるのですが、やはりまたこの仕事に戻りました。大雪、大雨、台風などには悩まされますが、良いグリーンを造れたときには何ものにもかえがたい喜びがありますね。
メンバーの方がゲストの方を伴ってプレーされた折り、良いコンディションで非常に鼻が高かったよ、と喜んでくださった時などは本当に嬉しいですね。この仕事をやっていて良かったと思います。」
まさに天職ともいえるコースキーパーの次なる目標はあくまでチャレンジングだ。
user04-3「なかなかハードルは高いですが、目標は“日本一のゴルフ場”です。時々、他のゴルフ場さんでプレーさせていただく機会がありますが、あ、この土壌は凄い、ここには適わない、などと感じることがあります。悔しいですが、まだまだ伸びしろがあるってことだと思っています。私の代で日本一になれないとしても、次の代に期待したいです。」
そういって笑う熊本氏には、さらなる土壌改善、さらに良質なグリーンコンディションに向けた確かな意気込みが感じられる。

代理店:(株)大谷金太郎商事
常務取締役 大谷元

戸塚カントリー倶楽部さんと当社とのお付き合いはかれこれ半世紀になります。日本でも有数の名門ゴルフコースを管理するのはプレッシャーも大きいと思いますが、熊本キーパーは持ち前のポジティブな姿勢で、常に前向きに芝管理に取り組んでおられます。
メンバーさんの感度も高いゴルフコースですので、一年を通して健やかなグリーンを保てるよう、それぞれの季節に応じたバイオ資材を細やかにおすすめしています。名門の名に恥じないグリーン作りにお役に立てればと考えています。

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