私の親戚に、藤枝市の駅南にある「久兵衛(新田)」と地名として残されている田中久兵衛の子孫にあたる田中○さんが農業に従事されていました。新田開発に、二宮尊徳の指導があり、報徳教育についても熱心に研究されていました。

大日本報徳社の本部は、現在の掛川市にあります。藤枝市の新田開発にも、報徳教育が役立っていたようです。

田中○さんの報徳教育に従って、バイオビジネス普及会では、「一円融合」を謳っています。製品の開発と普及に「開発した人が喜び」「製造する人が喜び」「販売する人が喜び」「使う人が喜ぶ」ということを目標にしています。全てのものが「力を合わせて一つになる事業」を目指しています。

田中○さんは、「報徳教育」が、過去に「日本国中を戦争に駆り立てたことに利用されたこと」を鑑みて、従業員300人以上の大会社には適用していくことが難しいと指摘されていました。

しかし、時代は変遷し「中国大陸から熱い眼差し」を向けられ、今回のコロナ禍で、「地域を元気にする公民連携とソーシャルビジネス」に活用され始めています。

ソーシャルビジネス

コロナ禍と報徳思想

コロナ禍では、「ソーシャルディスタンス」という言葉が流行しました。この言葉を知らない人がいないくらい、現在では良く使われています。「ソーシャルディスタンス」は約2mです。職場でも食堂でも人と人との間隔が2m離されて会話されています。

「ソーシャル」というのは、「社会的な」、「社交的な」ということを表しています。「ソーシャルダンス」は「社交ダンス」と訳されています。

現在、携帯電話などで良く使われている「LINE」「Twitter」「Facebook」なども、「ソーシャルメディア」と呼ばれているのです。

そこから、「ソーシャルビジネス」というのは、人と人との繋がりの力で、価値ある情報を生み出し、それを共用するビジネスを指すようになって来ています。報徳思想と報徳仕法を基本に、補助金などの財源を当てにしないで、「人、もの、お金を地域で回す」という「新たな公民連携」などもソーシャルビジネスの一環となり得るのです。