遺伝情報は遺伝子に書かれているということを思い出して下さい。
その遺伝子は「DNA」と呼ばれ、四つの核酸(アデニン、チミン【RNAではウラシル】、グアニン、シトシン)で構成され、この四つの塩基の並び方を「塩基配列」とよび、この配列暗号を転写酵素によって「RNA」に転写して指定されたアミノ酸が作り出され、20種類のアミノ酸の結合により指定タンパク質が作り出されていくことにより、遺伝情報が伝達されて行くのです。
配列暗号は、「遺伝暗号」とよばれ、地球上の微生物から植物、動物に至るまで共通です。
即ち、「同じ法則」で統一されているのです。地球上の生命体は共通の祖先を持っているか、はたまた「一定の規則」によって、何者かに創られたものかのいずれかなのです。この法則は1960年代に解明されています。3つの塩基が1つのまとまり(コドン)となって特定の意味を持ちます。遺伝暗号の中には「終止コドン」が3種類(UAA,UGA,UAG)含まれていて、タンパク質の合成終了の合図となっています。
4種類の「塩基」を3つ並べると、4×4×4=64 、即ち「64通り」のコドンができます。しかし、アミノ酸は20種類しかないので、幾つかのアミノ酸が同じコドンで対応していることになります。これを下記に表示します。
アラニン GCU、GCC、GCA、GCG
アルギニン CGU、CGC、CGA、CGG、AGA、AGG
アスパラギン AAU、AAC
アスパラギン酸 GAU、GAC
システイン UGU、UGC
グルタミン CAA、CAG
グルタミン酸 GAA、GAG
グリシン GGU、GGC、GGA、GGG
ヒスチジン CAU、CAC
イソロイシン AUU、AUC、AUA
ロイシン UUA、UUG、CUU、CUC、CUA、CUG
リジン AAA、AAG
メチオニン AUG
フェニルアラニンUUU、UUC
プロリン CCU、CCC、CCA、CCG
セリン UCU、UCC、UCA、UCG、AGU、AGC
トレオニン ACU、ACC、ACA、ACG
トリプトファン UGG
チロシン UAU、UAC
バリン GUU、GUC、GUA、GUG
※開始コドン AUG、(AUA)、(GUG)
※終止コドン UAG、UGA、UAA