2週間ぶりの記事投稿になります。
早いもので3月も最後の週となりました。東京の靖国神社の「桜開花宣言」が既になされましたがまだまだ花見ができるほどの開花状態ではありません。まだまだ未開花状態で花見にふさわしい状態になるのは4月上旬以降でしょう。

ところで日本には「山遊び」、「磯遊び」という言葉がありました。

神霊の籠る「山」や「海」に出かけて「田の神様」の依り代として、山の花、海の幸を持ち帰り、豊穣を祈る農業儀式の一つです。
子供や女性が重箱にご馳走を詰めて、山や磯部で臨時の竈を築いて煮炊きをして、楽しみながら「遊び」と「信仰」を行事としてとりおこなって来ました。

瀬戸内海地方の「磯遊び」は、現在なら「潮干がり」というところでしょう。地元では「節句潮」と呼ばれていて、船で遠出をすることもあります。静岡県の伊豆地方でも、同じようなことを行います。

日本各地に残る「山遊び」は、上巳の節句、卯月八日の行事と合わせて行われることが多く、「お花見」や「山菜摘み」といった形で伝わっていることもあります。

もともとは旧暦の行事でしたが、現在では「花見」は「桜(染井吉野)」と相場が決まって、この時期に行われますが、奈良時代には「梅の花」であり、平安時代には「山桜」でした。咲く時期が違っていました。

現在の「染井吉野」は、それまでの「山桜・吉野山(奈良)」と区別するために、「染井」を敢えて付けて呼ばれています。因みに「染井吉野」は江戸(現在の豊島区)の染井村であり、江戸末期に「彼岸桜」と「大島桜」を掛け合わせた品種といわれています。

全国にある「桜」の80%以上が「染井吉野」であり、一本の木から全国に広まっています。DNAが同じであり、季節・気温に同一反応することから、「桜前線」は科学性を持って調査されているのです。

桜見に浴衣(ゆかた)を着て見にゆく風習がありますが、これは外国では厳禁です。
浴衣(ゆかた)は浴衣(よくい)であり、アメリカや中国では、日本より輸出した「桜の園」でも、非難の的となってしまいます。