スズメノカタビラにつづいて、「藻類」「苔類」の発生も、原因は似ています。

低刈りによる「球の走り」の重視、管理費用の削減による「少量散布」、○○削減剤による地上部の生育抑制と地下部のアンバランスが引き起こす「根詰まり」、「未分解サッチ」による「透水性」の不良。いずれも「藻類」「苔類」の繁茂を促進しています。

ここに富栄養化した「池水」を、散水用に使用しようものなら、たちまち「藻類」の餌食となってしまいます。特に、梅雨期から夏場にかけて、大繁殖を許してしまったら、サマーディクラインやブラックレイヤーの素地形成を促してしまいます。

 

藍藻類 フォルミディウム(ユレモ類) Phormidium spp.
ノストック(イシクラゲ、ネンジュ藻) Nostoc spp
緑藻類 クレブソルミディウム(ヒビミドロ類) Klebsormidium spp.
チリ藻類 Cylindrocystis spp.
クロレラ類 Chlorella spp.
イカダ藻類 Scenedesmus spp.
タンショウ藻類 Pediastrum spp.
珪藻類 ハネケイソウ類 Pinnularia spp.

 

対策は、12月、1月、2月に、スズメノカタビラ対策に「〇〇〇コントロール剤」、藻苔対策に「コケ〇〇〇」を、少なくとも各々の資材ごとに2回は施用することです。

対策は、冬季が重点です。アシュバント剤を併用すると効果が上がります。

どちらも、発生初期に対応することが肝要なことです。大発生してからでは、とても困難な作業になってしまいます。

特に、2月の施用では、効果が判然としませんが、半年先を見ての対策です。

 

この冬場の抑制作業が、その後の大発生を抑えるベストな方法なのです。

また、未分解サッチの対策としては、夏場がチャンスです。梅雨期前と夏場が欠かせない作業になります。

いずれも、「半年先を見ての作業」が基本となります。