植物の生育する土壌を、植物の生育に適したように改善することが、肥料や農薬を効かせることが最善の方法でした。
しかし、除草剤などの発達により、「葉からの吸収」「根からの吸収」「種子や土中幼植物による吸収」というように、肥料も農薬も変わって来ています。
特に「肥培管理型」の現代の農業では、「効かせたい時に、効かせたい植物に、効かせたい場所にだけ」効かせる。という農家にとって都合の良いものだけが発展して来ています。
こうなると、空き地やあぜ道や駐車場の雑草のように、全部の植物を枯らしてしまうという条件以外は、土壌処理剤は使い勝手が悪くなります。
必然的に、茎葉処理剤という「葉からの吸収」を条件とした肥料や農薬が発展して来ました。
葉からの吸収を妨げているものは、「クチクラ層」と「表皮」です。「クチクラ層」を構成しているのが「ワックス」「ペクチンなどの多糖」「クチン」です。このうち「ペクチン」「クチン」は、親水性ですが、「ワックス」は疎水性で水を弾いてしまいます。
特に、「クチクラ層」は、紫外線や乾燥や過湿、過高温、過低温などから身を守る組織です。真夏や真冬には強度が増しています。
このような時期や「ワックス層」の厚い植物には、「展着剤」や「アジュバント剤」などの「茎葉からの肥料や薬剤の吸収を良くする資材」の活用が欠かせません。