北朝鮮のウラン鉱脈は、中国大陸より続いていますが、北朝鮮内部が中心です。ウラン鉱石は、現在カナダが最大の産出国となっていますが、北朝鮮の埋蔵量が最も多いと思われます。

北朝鮮にとっては、「濃縮ウラン」の技術さえあれば、最大の鉱物資源となり得ます。現在、中国やロシアは、北朝鮮より「ウラン鉱石」を安く輸入しているものと思われます。

最大、最高の資源でありますから、北朝鮮は「核開発」を決して諦めないのです。

 

北朝鮮のウラン鉱は、二箇所が特に有名です。

忠清南道天安郡笠場面良垈里の「モズナ石」は、砂金中に存在する赤褐色の細粒状です。

平安南道平原郡石岩面西岩嚴里の「モズナ石」は、やはり砂金中にあり、暗褐色、黒みを帯びている小粒か卓上片、黒帯状のものです。

 

モズナ石(モナザイト)のウラン含有量は、0.05%~0.5%といわれています。しかも、その内、ウラン238の含有量が99.3%、ウラン235の含有率は0.7%程度と言われています。ほとんどが核燃料としては役に立たない訳です。

ウランを70%~80%取り出したものを「イエローケーキ」と呼んでいます。

このイエローケーキを原料にして、濃縮ウランを製造するのには、大型遠心分離機を使い重いウラン238を跳ね飛ばし、中央付近のウラン235をかき集めるのです。これを何回も何回も繰り返さないと、純度が高くなりません。濃縮されないのです。ウラン235を20%以上に濃縮したものを高濃縮ウランと呼んでいます。兵器用には更に濃縮し90%以上にしなくてはならないのです。

この作業の為には、多量の電力と、高性能の遠心分離機が必要となります。

施設と技術が必要となります。膨大な費用がかかります。

 

日本でも、戦時中や原子力発電の端緒には、国内ウラン鉱の発掘が盛んに行われ、その結果、放射能を放出する廃鉱石が岡山県と隣県の県境、~峠などに放置されたままになっています。

また、麦飯石などで有名な~農鉱山付近では蛍光性6価ウラン、リン灰ウラン鉱などがα線、γ線を放出しています。鳥取県の~町方面、下関市~町方面、甲府~峡方面、福島県~群~町方面などでも、調査すれば同様な場所があるはずです。

 

東電の原子力発電所の津波被害が報道されると、被爆の心配で日本各地で話題となっていますが、学徒動員されたウラン鉱発掘隊員の皆様がご高齢であり、国民に知らされないままの現状となっています。