当方、全くの門外漢でありますが、植物と動物と微生物を観察していますと、それぞれ、それらが補完的な存在ではないか思っています。

また、それらはお互いに、競合や競争相手であったりもします。

その一例が、「植物は種や根に次生命を宿している」そのため、食害されないように工夫を凝らしてあるということが、小麦や蕎麦がアレルゲンを持っている要因であり、大豆やリンゴなどのも同様であるし、大根やニンジンも同様ではないかと思っています。私達は、「毒草」を思い浮かべがちなのですが、必要ならば、それさえも食べられるように進化するのです。タマネギやニンニクを食べられない「猿」や「犬」や「猫」も多いのです。生存競争上の植物の生物化学兵器の開発ではないかと思っています。

高原に育つ「トリカブト」も、平地で育てると、なんと、その根をハナモグリやコガネムシに食害されてしまいます。それらの昆虫は、トリカブトの持つ「毒」を「解毒する酵素」を開発して身につけているのです。結果として、標高800m以上のコガネムシの生息外地域を選んでトリカブトは生きているのです。

 

微生物は、食物を食べたりしません。消化酵素を対外に分泌して消化するのです。

微生物の競争は、この分泌酵素の競争でもあります。この一例が、抗生物質と呼ばれています。青カビの出す酵素「ペニシリン」、放線菌の出す酵素「ストレプトマイシン」、細菌の出す酵素「バシトラシン」など良く知られています。

 

ところで一口に微生物と言っていますが、(微生物は目に見えない為、同じように思われがちですが)、実はその「大きさの差異」は大変なものなのです。

ウィルス インフルエンザウィルス 0.1×0.1μm
細菌 大腸菌 2.0×0.5μm
菌類 アオカビ 7.0×4.0μm

ウィルスの仲間にも、細菌の仲間にも、菌類の仲間にも極小から巨大のものまであります。しかし、代表的なおおよその大きさを表に示しましたが、菌類は細菌の約50倍、細菌もウィルスの約60倍もあり、菌類はウィルスの3000倍も大きいのです。ネズミと像とクジラに例えられたりしています。食べる量も、それなりに違うのです。それで、大きな微生物は大きな有機物を、小さな微生物は小さな有機物を分解するのに適していると言われているのです。・・・・分解力に差がある・・・・ちなみに、生きた植物の細胞壁まで分解できるのは糸状菌の仲間です。農作物に対しての病原菌と言われています。

 

ついでに抗生物質を作用機能で分類してみます。

細胞壁合成阻害 β-ラクタム系、グリコペプチド系
細胞膜機能阻害 ポリエン系、ペプチド系
核酸合成阻害 ピリドンカルボン酸系、
蛋白質合成阻害 テトラサイクリン系、アミノグリコシド系、マクロライド系
葉酸合成阻害 サルファ剤

 

次に、アレルゲンの種類

吸引性アレルゲン 室内 ほこり、カビ、ダニ、ペットの毛、ホルムアルデヒド
花粉 ブタクサ、杉、松、ススキ、芝草、カナムグラ、
カビ アルテルナリア、クラドシポリウム、アスペルギルス
食物性アレルゲン 卵,牛乳、バター、小麦、蕎麦、エビ、サバ、牛肉、ごま、キノコ
接触性アレルゲン 塗料、漆、ゴム、台所洗剤、金属、化粧品、寝具、ヨード、

 

食べていないのに、突然発症「食物アレルギー」

なりやすい人 食物アレルギーの種類 アレルギーの隠れた原因
ペットを飼っている人 牛肉、豚肉アレルギー マダニの唾液成分
自然化粧品(蜂蜜入り)の愛用家 はちみつアレルギー 蜂蜜含有、蜂の唾液成分
医療従事者 栗、バナナ、アボガドなどのアレルギー ゴム手袋に含まれている成分
ハンノキ、白樺の木の

花粉症の人

りんご、キュウイフルーツ、桃などのアレルギー併発 共通アレルギーの成分
サーファー 納豆アレルギー クラゲの毒に共通成分

 

唾液含有消化酵素、微生物分泌消化酵素、及びアレルギー類似成分が隠れた要因となっていることが分かります。

蜂蜜は「花の蜜」とミツバチの唾液が混ざったものです。肉食系のダニの消化酵素は、蛋白質分解酵素が含まれています。クラゲの毒にも納豆と同じ成分が含まれています。

この反応には、免疫グロブリンE (IgE) が関与しているのです。この反応の引き金には、「環境」「アレルゲン」と「体質」が要素となっているのです。