次は酵素に対して補酵素のおはなしです。

「補酵素」とは何でしょうか?
はい、その通りです。文字どおり、「酵素」を補う物です。

酵素の触媒する反応の反応物質を「基質」とよびます。補酵素には三つのタイプがあります。第一のタイプは、酵素とペアーとなって、同化して働く補酵素です。第二のタイプは、酵素に出たり入ったりして酵素の働きを補うもの。第三のタイプは、酵素に添えられて「基」を一時預かりして酵素から離れ、別な酵素に「基」を渡すという酵素間の仲立ちをするものとがあります。

身近な物でより分かり易く説明すると、私たちが良く知っている「ビタミン」の多くの働きが「補酵素」なのです。それ等を一覧表にしてみます。

ビ タ ミ ン 酵   素 補酵素としての働き
ビタミンB1 カルボニル基を移す酵素 チアミン二リン酸
ビタミンB2 酸化還元酵素 FAD, FMN
ビタミンB6 トランスアミラーゼ酵素 ピリドキサルリン酸
パントテン酸 脂肪代謝酵素 補酵素A (CoA)
葉  酸 炭素一個の基を移す酵素 テトラヒドロ葉酸
ビタミンB12 炭素一個の基を移す酵素 コバミド補酵素
ビオチン カルボキシ基をつける酵素 ビオシチン
ニコチン酸 酸化還元酵素 NAD, NADP

この他、ビタミンC (アスコルビン酸) も、働きとしては補酵素であり、皮膚や血管組織での未完成コラーゲンを仕上げる酵素を助けています。ですから、ビタミンCが不足すると、壊血病、歯茎からの出血が止まり難くなり、全身ボロボロになってしまいます。また、ミネラル成分の多くも、金属補酵素として働いています。酵素の働きを、補い助けているのです。