微量要素は、特定の元素が不足しているからといって、「単用」すると弊害が出ます。

硫酸鉄、カリウム、ケイ酸、ナトリウム、ホウ素・・・単用は危険ですよ~!!!!!

 

人間のカルシウムも同様です。単剤は避けるべきです。

必要なのは、マグネシウムやホウ素やリンです。理想的な摂取量は、カルシウム対マグネシウムは、2対1、カルシウム対リンは1対1と考えられています。

何故かと言いますと、人間の細胞では、カルシウムイオンやリンイオンが「神経伝達物質」として出たり入ったりしているからなのです。このことを「細胞のイオンポンプ作用」と言います。このイオンポンプ作用に必要なのがマグネシウムで、細胞内のカルシウムを出たり入ったりさせるカルシウム拮抗物質として働いているのです。また、この時に使うエネルギーの補給にATP(アデノシン三リン酸)が関与しています。

また、カルシウム沈着には、ビタミンDが必要ですが、ビタミンDは日光が無いと合成できないのです。

 

生体は、ミネラルの相助作用でうまく働いています。バランスを欠くことの方が、カルシウム不足よりも重篤な障害を出してしまいます。

糖尿病には、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、クロムなども微量に必要なのです。

また、リンも必要ですが過剰摂取は弊害が出ます。リン酸の多い加工食品や保存食品は極力少なくした方が無難です。良質な蛋白質を摂取、酸化した脂質は摂らないなどの工夫が大切です。

 

余談ですが、リウマチなどの関節痛には、EPA(オメガ3脂肪酸)やETA(エイコサテトラ塩酸)が効果的であるようです。また、牛乳の飲みすぎもいけません。適度な量が必要なのです。過度なマグネシウム摂取もいけません。

 

細胞内でカルシウムは蛋白質と結合して「カルモジュリン」として、多くの「酵素活性」や「酵素制御」をしています。蛋白質は単独ではカルシウムと結合できないので「カルモジュリン」を利用して神経伝達や変換を行っています。