江戸時代の「草肥」には、三種類ありました。

  • 広葉樹の若葉や新芽、或いは新柴(新芽の小枝)を水田に敷き詰めて堆肥化して、鋤き込むもの。(刈敷)
  • 柴と草を交互に積み重ねて、腐熟化させたものを鋤き込む。(堆肥)
  • 柴や草を厩舎に敷き詰め、牛馬の糞尿と混ぜ合わせたものを堆肥化したものを鋤き込むもの。(厩肥)

広葉樹の中でも、桑や柳、ハゼノキ、エノキ、楡、むくげ、桃、藤などが多く使われました。春先に伸びた細い枝や若葉を刈り取り、それを田植え前に田圃に敷き詰め、水を張ってから、枝の隙間に田植えをする。秋に稲刈りを行い、翌年の田起こしするまでに残っている大きな枝を集めて、薪として燃やしてしまう。・・・・柿、栗、樫、クヌギは避けたようです。・・・・