「農暦」と芝草管理 (1)
本来、西洋の「太陽暦」は「農作業」の指標としては適切でありません。
インド、中国、台湾、周辺諸国で「太陽暦」を採用している国は、日本くらいのものです。日本の農業の衰退と関係しているのかもしれません。
もっとも、純粋に「太陰暦」を採用している国は、イスラム教の地域しか残されていません。ほとんどの国々が「太陰太陽暦」を採用しているのです。
太陽暦の「閏月」は「2月」で、4年に一回「28日」が「29日」になります。
太陰太陽暦では、「月ごと」まるまる1か月の「閏月」を入れて、調整致します。また、大の月は「30日」、小の月は「29日」で、交互に来ます。また半端を調整するのに1月を「小の月」から「大の月」にして「閏日」を設けて「1日」増やして調整しています。
いずれも、調整が必要なのは「1月は29,530589日」「1年は365,24220日」という半端であり、かつ自然の運行は、常にブレがあるからです。
太陽暦はローマのユリウス・カエサル(シーザー)が制定したので「ユリウス暦」と呼ばれています。この暦法では128年に、およそ1日の狂いが生じ、30日の月を一月だけ31日にすれば、誤差1秒にまで縮められます。更に、ユリウス暦の1年は、0,00780日の誤差があり、4年に一度の「閏日」では誤差が大きすぎ、400年に3日「閏日」を減らして、より正確にしたものが「グレゴリオ暦」です。これだと1万年に3日くらいの誤差で済みます。現在では、一番多く採用されています。
しかし、人々の日々の生活に一番密着しているのは「月」です。月の運行は、宇宙の運行を測るのには不向きですが、地球上の生物(植物・動物)に与えている影響は甚大なるものです。
しかも、実生活に密着していて、分かりやすいのです。
人々の多くは、「満潮」に向かって「生まれ」、「干潮」で「息を引取る」のです。「満月」の日には「気」は高まり、恋愛気分は最高になります。交通事故も減ります。