ニューベント時代のコアリング技術

 

 コアリングの目的は、

①土壌固結の緩和 ②透水性の改善 ③通気性の向上 ④サッチ分解促進 

 

 これらの作業によって、土壌環境の改善に伴い芝草の活性が高められ、新根の再生促進、芝草の生育が良くなることが期待されるのです。

 高麗やティフトンは、地温が15℃以上の初夏から晩夏にコアリング作業を行う

 ベントやブルー は、地温が5℃以上の春から梅雨までの期間

           地温が25℃から10℃の秋に作業を行う

 

 コアリングの基本は、みず道、空気道の確保ですから土中に砂の柱を新たに立てるイメージになります。それでいて、中空は厳禁であり、古根の切断面が長時間、空気にさらされるとダメージが大きくなり、芝草の活性を損なうことになります。素早くコアリング穴に新たな砂の柱を立てる作業が大切になります。

1 穴は、垂直に掘られた方が、砂が入りやすくなります。         
2 コア抜きした後の、コアの除去で穴を塞がない、障害にならないように 
3 穴に、目砂をきちんと埋め戻すことが肝要になります。         

 

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 ここで、問題になるのが「ニューベント」への切り替えとコアリングです。

 ニューベントは「矮性」なので、目砂も細かくないと、芝芽の間に入りません。目砂が大きすぎては、葉が立たないのです。従来のベント芝に比較して、目砂も粒径が小さくなっています。

 従来も、化粧砂、トップドレッシングの砂が粒径分布と透水性が床砂と似た数値なので、この砂を使う人もいました。違いはボールマークが付きにくい粒子の丸さでした。粒径の丸い砂は、締まらないのです。締まらない砂は、球の走りを悪くするので床砂には不適なのです。サンドグリーンの基本は、グリーンの目砂が造成時の床砂と同じ砂が望ましいのですが、肝心な芝草がニューベントになっていると、変えざるを得ないのです。

 

 そこで、より細粒の砂、粒径が丸くない砂、それでいて「穴に入り易い」という条件になります。入れる時は「乾燥砂」「焼砂」に限られ、コア抜きした「砂量」と「同質量(同重量ではない)に近い砂」を刷り込むことが基本になります。