表面が濡れているように見えたり、光って見えたりする肉は、解凍時に細胞内液が滲みだしている「ドリップ」でないか疑いましょう。

 

電子レンジで解凍は「最悪」

冷凍肉を解凍するのに、電子レンジを使うのは、最悪です。「解凍ボタン」は、禁止です。ドリップ(Drip)というと、コーヒードリップしか知らない人は、もともと「雫」「滴る」「落ちる」などの意味が転じて、「細胞内液」が滲みだした「赤い汁」も「ドリップ」と呼ばれていることを覚えて下さい。要するに「肉の旨味」なのです。

植物も動物も「細胞内は水分70~80%以上」です。水は氷ると体積が膨張します。膨張すると「細胞膜」を傷つけてしまうのです。植物は、細胞膜の外側に細胞壁を持っているので動物細胞より被害が少ないのですが、魚や豚や牛や鶏の肉は傷みやすいのです。

冷凍する時間がかかるほど、氷の結晶が大きくなるので、家庭用の冷蔵庫で冷凍するのも解凍するのも避けた方が良いのです。

電子レンジの解凍では、90%以上がドリップになって、逃げだしてしまいます。

 

均一に解凍する方法

それは、「氷り水」を準備して、常に0℃付近の状態を維持して解凍することです。解凍にちょうど良い低温を保ちながらも、解凍時間が短くて済みます。

この方法なら、「旨味」を逃がさずに、均一に解凍することができます。

お肉は、大きなパックで買ってきても、冷凍保存する時には、ちまちま小分けしておくと便利ですよ~。