かれこれ20年以上昔に「ヨウ素」の製品開発を推進したことがありました。
当時は、「海藻からヨウ素を抽出」という固定概念があり、海藻から伊勢湾を想起して、伊○化学工業(株)さんの千葉県○宮工場を訪問したことを覚えています。
「ヨウ素」は、医薬用外劇物であり、製法も取り扱いも厳重であろうという予測の元に訪問致しました。
この時に、驚いたのが「昔は海藻から抽出」、今は「油田の上澄み水から抽出」という事実でした。千葉県を中心とする「南関東ガス田」には3500億m3、日本の800年分の使用量の天然ガスが眠っているとのお話をうかがったのです。地下深くから噴き上がって来るガスの「上澄みの水」から「海水の約2000倍の濃度のヨウ素を抽出(イオン交換樹脂法)」していて、世界の需要の35%を賄っているという事実を聞かされました。
但し、これを採掘すると「東京の地盤沈下が進む」という関連性もお聞きしました。
(要するに、「南関東油田」の開発には規制がかけられていたのです。)
また、ご存じのように「ヨウ素」は、放射能の被曝防御に欠かせない物質です。
この為、世界各国の核兵器開発状況が手に取るように分かる、という事実も知りました。
また、一方でオーストラリア、カナダ、アメリカ、ヨーロッパでは、「海藻を食べない」、「海藻取扱いへの立入検査」が行われていることも知りました。甲状腺ホルモンへの影響が海洋民族に比べて鋭敏なのかも知れません。ドイツではヨウ素含有量が「20mg/Kg」を上限として回収食品となっているのです。フランスでもイギリスでも似たようなものです。特に、英国食品基準庁(FSA)では「中国産ヒジキ」は、癌発生リスクの高い食品として取り扱われているのです。